ペットとして飼われることも多い猫。皆さんは、死が迫った猫たちがどのような行動を取るのかご存知ですか?
昔から「猫は死が近づくと姿を消す。」と言われることがありますよね。
今回は、このような行動を猫たちが実際に取っているのか。他にどのような行動やサインを見せることがあるのかをご紹介していこうと思います。
本当に猫は寿命が近づくと姿を消す?
「本当に猫は死が近づくと姿を消すの?」
まずは皆さんが一番気にされているこの問いからお答えしていきましょう。結論から言うと、死が近づいた猫が姿を消すのは事実です。猫たちが姿を消すのには理由があります。猫たちは体力が衰えたりすると回復のために危険から逃れ、安全な場所へ隠れようとします。
しかし、これは決して不思議な行動ではありません。人間も熱を出したりすると、自宅で安静にします。猫たちは私たちと似た行動を取っているだけなんです。
この行動において、人間と猫たちの違いがあるとすれば、それは「死」の概念を抱いているかどうかです。人間は死が近づくことを実感できます。しかし、猫たちも死が近付く実感を持っているかどうかは難しいところです。
中には、体力を回復させるために姿を隠した猫がそのまま命を落としてしまうことだってあるかもしれません。ゆえに、二度と猫が現れなくなることから、「猫は死が近づくと姿を消す」と言われるようになった理由になったのかもしれません。
しかし、近年では姿を消す猫たちが減ってきていると言われています。それは何故でしょうか?
姿を消さなくなった猫たちの理由
姿を消す猫たちが減ってきているのは、猫の飼い方の変化が大きく影響を与えています。近年では、猫たちを完全室内で飼うことが増えました。では、なぜ完全室内で飼うことになった結果、姿を消す猫が減ったのでしょうか?
猫たちの事故が減る
一昔前だと、ペットとして飼われている猫たちも度々外に出ることが多かったと言われています。その際、事故などにあってしまい家に帰ってくることがなくなったことも姿を消す猫たちがいなくなった理由とされています。
寿命を迎える猫たちの行動の変化
完全室内飼いになったことで、猫たちの行動そのものに変化が起きるようにもなりました。外飼いの時代では、体力に衰えたら姿を隠していた猫たち。今では、飼い主のすぐ側やゲージなどで最後を迎えるようになったとも言われています。
寿命が近づいた猫たちが取る具体的な行動とサイン
完全室内飼いになったことで、私たちは猫たちの体調の変化に気付きやすくなったとされます。では、姿を隠すことのなくなった現代の猫たちは、体力が衰えたり、あるいは死の前にはどのような兆候やサインを私たちに見せてくれるのでしょうか。
行動
体調の悪化により身体が辛く、動くことが困難な猫では、ぐったりとする、活動性が低下するなどの症状がみられる。
攻撃的なる
死因が痛みを伴う場合、性格が攻撃的になる、触られることを極端に嫌がるなどの症状としてみられる場合があります。
口呼吸になる
元々口呼吸をすることのない猫たち。しかし、うまく酸素を吸えず呼吸が浅くて早くなったら口呼吸をすることがあります。
食欲の低下
食欲の低下がみられることもあります。猫が好物や嗜好性の高い食べ物を口にしないときには、体調の悪化がある程度まで進んでいると考えられます。
目の異常
死が迫った猫たちは目に何かしらの変化が現れる可能性があります。例えば、焦点が合わずに瞳孔が開いたままの症状が見られた場合、視力が低下している可能性があります。
嘔吐をする
以前に比べて食欲が減っているのによく嘔吐するようになった場合は注意が必要です。猫たちの嘔吐は、時には心臓が停止してしまう場合もある危険な症状です。
時代で変わった猫たちの行動
いかがでしたでしょうか。寿命が迫った猫たちの行動を紹介しました。
死の前に猫たちが姿を消すのは、体力を回復させるために外敵から身を守るためだと分かりました。私たち人間が具合を悪くした時に家で過ごすように猫たちも自身の隠れ家で体を休ませていたんです。
しかし時代は変わり、完全室内飼いが増えた今では猫たちが回復のために姿を消す必要はなくなりました。その結果、飼い主のみなさんは猫たちの変化により気付きやすくなったといえます。
もしペットの猫たちが、体を動かすのを辛そうにしていたり、食欲がなくなったり、そして急に攻撃的になった時は動物病院が診てもらうように心がけましょう。また、寿命が近づいている際は、最後まで一緒に時間を過ごし、「さよなら」の準備に備えるようにしましょう。