【こんな時はどうするの?】ペットが老衰になった時のお世話の方法

 

【こんな時はどうするの?】ペットが老衰になった時のお世話の方法

大切な家族の一員として一緒に暮らしてきたペットも、人と同じようにいつかは老衰してしまいます。

老衰してしまったペットのお世話をすることは、ペットにとっても飼い主にとっても最期のときに後悔しないための大切な期間です。

最期まで大切なペットが幸せに生きられるよう、しっかりとお世話してあげたいということは、すべての飼い主の願いでしょう。
 

老衰期のペットのお世話には、知っておくべきポイントがたくさんありますので、

こちらの記事では老衰時のペットのお世話について分かりやすく解説していきます。

 

老衰したペットの症状

ペットによって症状は様々なので一様には言えませんが、代表的な症状をご紹介します。

特に犬や猫にはこういった症状が現れることが多いので、ペットが老衰している飼い主さんはよく注意しておきましょう。

  

遊ぶ時間が少なくなる

1日の中で元気な時間が減り、遊びに誘ってもあまり遊ばなくなります。

好きだったおもちゃや遊びへの興味が薄れたり、仲が良かった人やペット仲間がきてもはしゃぐことがなくなっていきます。

  

睡眠時間が長くなる

起きている時間が減り、眠っている時間が増えていきます。

睡眠時間が変わることで老衰前と比べて生活のペースが安定せず、昼夜が逆転してしまって夜中に動き出したり、昼間寝ているときに起こしてもなかなか起きることができないこともあります。

  

動きのペースが遅くなる

散歩にいってもゆっくりしていたり、走ることがほとんどなくなったり、歩き方にも以前のような元気な様子がなくなってしまうことがあります。

他にも、階段の上り下りを嫌がったり少しの段差につまずいたりすることもあるので、老衰したペットが歩く際はできるだけ注意しましょう。

 

食欲がなくなる

運動量が大きく減ってしまうため、それに比例して食事量も減っていきます。

たくさん食べられるときやあまり食べられないときなど、調子に波があることも多々あります。

また、食事が減ることや唾液の分泌量が減るため、口臭がきつくなってしまうペットも中にはいます。

口内炎や歯周病がないかのチェックもしてあげましょう。

  

反応が鈍くなる

老衰期のペットは、視覚、聴覚、嗅覚など、様々な器官が衰えています。

そのためあらゆるものへの反応が鈍くなり、意識レベルが下がる事で以前よりもぼーっとしていることが多くなります。

 

体温が低くなる

運動量が減り、代謝も落ちることが原因で体が熱を生み出しにくくなり、体温が低くなることがあります。

 

呼吸が浅くなる

老衰が進むと酸素の取り込みがうまくできなくなり、呼吸が浅くなったり荒々しくなったりします。

今までの呼吸と違っていないか、呼吸にも少し気を配るようにしましょう。

 

老衰期のペットのお世話

老衰期を迎えたペットは活動量が減り自分で思うように動けなくなることもあります。

その為、老衰した身体に合ったペットのお世話や介護が必要になります。

ここからは、老衰期のペットのお世話についてご紹介します。

  

マッサージなどのスキンシップ

老衰期のペット、特に犬や猫にはマッサージなどのスキンシップが効果的です。

やさしく声をかけたり名前を呼びながらマッサージをすることで、気持ちが穏やかになります。

また、睡眠時間が多くなることで悪くなりがちな血行がよくなり、意識を保てる効果もあります。

  

体を清潔に保つ

老衰期のペットは体が思うように動かず、排泄がうまく出来ないことや、身体を綺麗に保てないことがあります。

病気の予防のためにも、いつでも清潔に保つことが大切です。

シャンプーは老衰したペットには身体の負担になることもあるので、体力が著しく衰えている際などは水を使わなくてよい洗い流さないシャンプーや、お湯を絞ったタオル、市販の身体拭きなどを使って拭いてあげましょう。

最後は乾いたタオルで湿気を取り除いてあげましょう。

  

たくさん話しかける

マッサージでも声をかけながらと紹介しましたが、マッサージの時以外にも普段からたくさん話しかけてあげてください。

老衰して視力が落ちたペットは、飼い主の姿は見えなくても声はしっかり届いていることも少なくありません。

明らかに聴力が落ちているペットには、耳元で優しく話しかけてあげるといいでしょう。

「えらいね」「ありがとう」「大好きだよ」など、感謝の気持ちを込めて様々な声かけをしてあげましょう。

 

苦痛を和らげる

老衰し、病気やケガで予後不良となったペットや、寝たきりになってしまうことで床ずれが出て来るペットは、亡くなるまで痛みで苦しんでしまう可能性があります。

床ずれは、主に頬や肘、肩甲骨、腰など骨がでっぱったところにできやすいので、こまめに耐性を変えてあげましょう。

また、病気やけがのあるペットは、緩和ケアを実施している病院などを利用するのも一つの方法です。

 

病院に連れていくか決める

老衰期のケアはもちろん、最期の時を自宅で迎えるか病院に任せるかを決めておくことも大切です。

病院に任せれば、緩和ケアなど適切な治療を受けやすく苦痛を和らげてあげられる反面、最期の時を一緒に過ごすことができなくなる可能性もあります。

最期まで自宅で過ごす場合は、できるお世話は限られますが最期まで一緒に過ごすことができます。

ペットの状態も把握してどうするのがいいか家族で話し合ったり、病院に相談しておくといいでしょう。

 

  

大切なこと

老衰したペットをもつ飼い主さんにとって非常に大切なことのひとつとして、心の準備をすることが挙げられます。

誰にとっても、いつまでも愛するペットと一緒に幸せに暮らしていきたいという願いはありますが、それでも、お別れのときは必ず訪れます。

それを受け入れることは簡単ではありませんが、老衰していても強く生きてくれているペットとの最後の時間を互いに幸せに過ごしていくことが大切です。

 

老衰したペットにとっては最後まで安らかに過ごせるように、また飼い主さんにとってはいつかくるお別れが後悔なくできるように、気持ちを整理して感謝を伝えてあげるなど、ペットロス軽減のためにも心の準備をしていきましょう。

  

まとめ

今回は、老衰期のペットのお世話について解説しました。

老衰期のペットには、その時期やペットにあったお世話が必要です。

最期の時が近づいてくると、飼い主さんも不安になることでしょう。

しかし、老衰したペットはそれ以上に不安なのかもしれません。

そんな大切なペットのためにも、自分が後悔しないためにも、愛情をもってしっかりとお世話をしてあげてください。

 

老衰期のお世話は、いずれ来るお別れの時への大切な準備期間ともいえますから、

後悔しない老衰期のペットとの時間を過ごしてくださいね。