コロナ禍で在宅時間が増え、日々の癒しにペットをお迎えしようと考えている方も多いのではないでしょうか。輝く毛並みと人懐こさで有名なゴールデンレトリバーや、飛び込みたくなるほどふわふわなサモエド、人気キャラクターのモデルにもなったビーグル。かわいさと賢さを備えた大型犬・中型犬と毎日一緒に暮らすことができるなんて憧れですよね。
大型犬や中型犬は一見飼育が難しいと思われがちですが、穏やかで人懐こい性格の犬種も多いため、初心者の方でもコミュニケーションを取りやすく良きパートナーになってくれるでしょう。体の大きな大型犬や中型犬の飼育にはどのような点に気をつければ良いのでしょうか?
しつけ、食事管理を徹底する
一般的に中型犬は10kgから25kg、大型犬は25kg以上の個体といわれています。
体が大きければ、その分噛む力や引っ張る力も強いため、散歩中に暴れたり他人に危害を加えたりしないよう子犬の頃からしっかりとしたしつけをすることが必須となります。また、中型犬や大型犬は関節に負担がかかりやすいため、肥満は大敵といえるでしょう。加えて肥満は様々な病気や不調の原因にもなり得ます。かわいいからといってご飯の与えすぎには要注意。適量を守って健康管理をしましょう。
経済的負担の大きさを理解する
食費、トリミング代、医療費など、その体の大きさゆえに生涯にわたって飼い主が負担する費用も高くなる傾向にあります。特に医療費に関しては要注意。ペットには公的な医療保険が適用されないため、治療費は基本的に全額自己負担です。高齢になるにつれて病気やケガのリスクも高まりますし、大型犬は使用する薬の量も多くなるため、より治療費が高額になってしまうケースが多いのです。
もしもの時に備えたいという方はペット保険を検討してみるのも一つの手段です。
安心安全な暮らしのための室内整備
体が大きく体重の重い大型犬や中型犬は、脚の関節に負担がかかりやすいといわれています。
そのため、フローリング剥き出しの室内は転倒のリスクもあり、注意が必要。マットを敷くなどして滑らないように工夫しましょう。また、階段や段差が多い家の場合は、ジャンプした時や駆け下りる時の負担軽減のためにも床だけでなくこちらもカバーする必要があります。最近は洗える素材のものから半透明のもの、防水加工がしてあるものまでラインナップも豊富です。
安心して室内で過ごすことができるように環境を整えてあげましょう。
うんちの量、抜け毛の量は…?
うんちやおしっこといった排泄物は健康状態を知る大切な手段の一つ。
ですが、体が大きければそれだけ量もたくさんになることを理解しておかなければなりません。特に散歩中に処理した排泄物は臭いが気になるもの。そんな時は新聞紙やビニール袋でも良いですが専用のエチケット袋を使うのもおすすめです。袋ごとトイレに流せるタイプから、機密性が高く臭い漏れが少ないものまでさまざまなグッズが出ています。
ペットの排泄物処理方法はお住まいの地域によって異なるため、事前に確認してから適切なものを選ぶと良いでしょう。
また、同様のことが抜け毛にもいえるでしょう。換毛期になると部屋のあちこちに抜け毛が落ちますし、ベッドやソファなどの布製品に大量に付着するなんてことも日常茶飯事。お掃除を少しでもラクにするためには、定期的なブラッシングが効果的です。中でもファーミネーターをはじめとするスクラッチャーブラシは、毛が二層構造になっている犬種の抜け毛対策として人気を集めています。
愛犬に合うブラッシングで小まめにお手入れしてあげましょう。
毎日のお散歩はストレス解消や社会性の習得にも
どんな犬種であっても肥満防止や気分転換のために毎日のお散歩は欠かせません。
中型犬・大型犬であれば1日2回の散歩が推奨されています。中型犬は1回につき30分程度、距離にして2km程度が目安になります。犬種によっては歩くだけのお散歩では物足りないと感じる子もいるため、ドッグランや広い公園を利用して一緒に遊んであげるのも良いSでしょう。
一方大型犬は1回のお散歩につき30分から1時間程度、距離にすると2kmから4km程度が好ましいとされています。大きな体の大型犬は激しい運動をすると関節に負担がかかってしまう可能性が高まります。特に1才までの間に激しい運動をさせすぎると、将来的に脚の関節に炎症や不調をきたす可能性が高まるため適度な運動量を心がけましょう。
まとめ
今回は誰もが1度は憧れる、大型犬・中型犬の飼育時の注意点を5つ紹介しました。
温厚で懐きやすく存在感もあるため、一緒に暮らせばきっと幸せな時間を過ごすことができるでしょう。
しかし可愛いからという理由だけで飼育を決めてはいけません。家族に迎え入れたいと真剣に考えている方は、時間と金銭を捻出できるか、住環境を整えられるかなどを事前に確認し、最期の時まで安心して幸せに暮らすことができるよう色々なシミュレーションをすることが大切です。