皆さんはウォンバットという動物を知っていますか?つぶらな瞳にまんまるとしたフォルム。コロコロとした動きで人間に近寄ってくる姿はとてもチャーミングで有名です。その人気は、オーストラリアに生息する動物の中ではカンガルーやコアラに並ぶほど。日本でもウォンバットを愛する人がたくさんいます。
生態こそは違いますが、ウォンバットはコアラの仲間とも言われています。人に抱っこされたり、スキンシップを取ることが大好きで、とても人懐っこい性格をしています。そんなウォンバットの姿を見ていると、一度は飼ってみたいと思ったこともあるはずです。
ウォンバットってどんな動物なの?
ウォンバットの大きさは、70~110cmほど。尾の長さは、25~60cmくらいになります。まんまるでずんぐりむっくりした体型が特徴で、内股で歩行する姿は見る人を虜にしてしまいます。
野生のウォンバットは自分でトンネル状の巣をつくって生活します。主な生息地は、オーストラリアのクイーンズランド州の一部をはじめ、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、南オーストラリア州、タスマニア州などです。
そんなウォンバットですが、日本で暮らす私たちがペットとして飼うことができるのでしょうか。結論から言いますと、ウォンバットを日本で飼育することはできません。なぜなら、ウォンバットは現在、保護対象にされている動物で、オーストラリア政府が販売目的に輸入することを禁じています。
ウォンバットを飼育できないのはオーストラリア在住の方も同じです。稀にウィンバットを室内で飼っている方もいまが、その方たちは自然保護区や動物園などからきちんと許可を得ている動物介護者のみとされています。
ウォンバットと出会える動物園はどこ?
残念ながら、ウォンバットを日本で買うことは叶いませんが、動物園で会うことができます。ここからは、日本国内でウォンバットに出会うことができる動物園を紹介していきたいと思います。現在、日本でウォンバットに会うことができる動物園は3つです。
茶臼山動物園(長野県)
レッサーパンダでも有名な動物です。ここに暮らすウォンバットは、「モモコちゃん」と「スミレちゃん」の二匹です。モモコちゃんは2022年10月現在で30歳になるベテランウォンバットです。来園者には愛嬌溢れる姿を披露してくれることから、たくさんのファンを持っています。
東山動物園(愛知県)
東山動物園であることができるウォンバットは、オーストラリアのクロンガ動物園からやって来てくれた「ウォレスくん」です。ウォレスくんは1996年生まれで、のんびりとした可愛い姿が来園者から大人気のウォンバットです。
五月山動物園(大阪府)
五月山動物園はウォンバットの飼育にとても注力しています。ウォンバット好きの方はぜひ一度足を運んでいただきたいです。五月山動物園がある池田市は、オーストラリア・タスマニア州北部にあるローンセストン市と姉妹都市。そんな背景もあって、ウォンバットを親善大使としてPR活動を行っています。また、1992年には国内で初めてウォンバットの繁殖に成功した実勢も持っており、現在は四頭のウォンバットを飼育しています。
ウォンバットの生態について紹介
人に懐きやすい性格でも有名なウォンバットですが、他にも特徴を持っています。続いては、ウォンバットの意外な一面をはじめ、寿命や食生活などについて覗いてみたいと思います。
実はウォンバットはとても寂しがり屋な動物?
オーストラリアの動物園にあるウォンバットが暮らしていました。ある日、台風の影響で来園者と触れ合う時間を奪われてしい、「うつ病」を発症。体調不良などで体重が20kg以上痩せてしまったウォンバットは、後に命を落としてしまったそうです。
ウォンバットの寿命はどのくらいなの?
ウォンバットの寿命は、生息環境によって大きく異なります。動物園で飼育されているウォンバットの場合、25年以上生きているウォンバットも少なくありません。しかし、野生で暮らすウォンバットだと、寿命は15年程度と言われています。生息地でもオーストラリアには、ウォンバットの天敵となる肉食動物が多く生息しています。寿命の短さには厳しい自然環境も関係しているかもしれません。
ウォンバットは何を食べて暮らしているの?
ウォンバットの主食は、植物の葉っぱや根っこなどです。動物園などで暮らすウォンバットは、トウモロコシやサツマイモ、野菜なども好んで食べます。食欲旺盛で、ウォンバットを飼育されたことのある方の話では、3時間おきにご飯を求めてくることもあるそうです。
ウォンバットは飼えないけど、会いに行ける
ウィンバットは可愛い見た目と人懐っこい性格からマスコットキャラクターとして起用されることも多い大人気の動物です。残念ながら保護対象となっている動物のため飼育することはできませんが、動物園で会うことは可能です。現在、ウォンバットを飼育している動物園は国内で3箇所。決して多くはありませんが、機会があればぜひ動物園でウォンバットのかわいい姿を目にしていただきたいです。